こんにちは、KEITAです。
普段はとある業界に絞って創業を支援する仕事をしています。
僕のクライアントはホントに個性的な人が多くて(※言い方変えれば、少し変わっています)、面白い人がいたり、無口な人がいたり、適当な人がいたり、細かい人がいたりと「動物園」みたいな感じです。
営業をやっていると普段から様々な方にお会いします。
それこそ、もう営業を10年近くやっていますので同業界の方だけではなく、いろんな方にお会いしてきましたがそれでも今いるこの業界は「閉鎖的」で「異質」な感じがします。
創業を支援する仕事をやっているということはこれから「創業したい」または「創業予定」の方がクライアントになるわけですがそのような方と毎日話をしてきて気づいたのが「創業動機」の「変遷」です。
以前は「金持ちになりたい」などのいわゆる「経済的な理由」から来る「動機」が主な理由でしたが、現在では「精神的な理由」から来る「動機」が多くを占めています。
「精神的な理由」というのは例えばどんなものがあるかというと
「こんな商売がしてみたい」
「こんな社会貢献をしながら生活したい」
「趣味を優先して、仕事はそこそこにして、家族が食べていければ良い」
などです。
日々、生活していく上では「生活費」は当然必要ですが、お金は今の生活レベルぐらい維持できれば他のことに時間を使いたいという要望がホントに多くなりました。
以前は「経済的な理由」:「精神的な理由」=9:1ぐらいでしたが
今では「経済的な理由」:「精神的な理由」=3:7ぐらいになっています。
特に男性だけでなく、女性も今では相談件数の2~3割ぐらいを占めています。
以前は「経済的な理由」から創業を希望しているのですから「営業の仕方」も簡単でした。
お金になりそうな施策や最新のマーケティング手法や理論を教えてあげたりすれば良いだけです。そういうアプローチで勝手に創業します。
創業のタイミングで「機材」や「システム」を購入してもらえれば僕らは食べていけました。
ですが、現在ではそもそも「自己資金」が少なく、創業のタイミングで何かを購入することは減ってきています。商売により、必須の機材やシステムなどはありますが必須でなければ購入至りません。また、余計なものも購入しないように意識が強く働いています。
今では「自己資金」がそもそも少なく、「精神的な理由」で創業を考える人が多いのですから、創業までのハードルが高く、これを乗り越える為には「心」がどのような「方向」に進みたいかをヒアリングなどで確認して、その先に「創業」を置かないとなかなか「創業」しません。
現在では多くの方に「お金」の話をいくらしても「心に響かない」です。
「お金」は「重要」だと当然知っているにもかかわらずです。
「お金」の話をする時は「ライフプラン」に紐づけないとなかなか身を乗り出して聞いてくれません。
なぜなら、その方の奥様や女性にはとても話しを聞いて頂けるからです。
また、創業や起業を煽る「広告」や「宣伝」が「フェイスブック」や「ツイッター」にはとても多いですが個人的にはあまり好きではありません。
そもそもの「創業」の考え方ですが「自由な人生」や「なりたい自分になる」という目標はとても良いと思いますし、目標に設定する価値のある、「テーマ」だと考えます。
一方で僕の「創業」の考え方は「創業される方」や「そのご家族」の「将来の問題」であると考えているからです。
毎日、支援活動を行っているとむしろ「良い未来」ばかりに目を向けている方が多いのです。
もちろん、その為にリスクを取って前進するのですが
僕のやっている仕事というのは「背中を押す」のと同時に「最悪のケース」はこうなりますよというのをしっかりクライアントに認識させるのも仕事です。
良いことばかり伝えてはいけません。
始めれば必ず何かしらの問題が発生し、てんやわんやになり、余計な出費がかさみといった想定外のことが発生します。
むしろ、「最悪のケース」を伝え、それでも「その程度で済むのであればチャレンジしたい」であったり、「リスクが大きすぎるから辞めます」などの判断をさせやすくするのが僕の仕事です。
そんなこと伝えても「創業」するの?って思う方がいるかもしれませんが
普通に「創業」しますね。
何が創業にあたって「不安材料」なのか知らなかっただけですので「自分が何を恐れているのか」認識すれば当然それに対して「対策」できるようになります。
「不安」を「正しく恐れる」ようにしてあげるだけで顧客はとても「安心」します。
同時に「信頼」が生まれ、「相談」が来るようになります。
結局の所、「創業」は「正解」のない問題です。
悲しいかな、日本の教育は小中高と必ず解答があるようにされているので必ず解答があると「無意識」に思っている人が多いです。なんでもかんでも「損しない解答」を貰おうとする人が多すぎます。
問題の対処法の「過去事例」が仮にあったとしても、現在でもそれが通用するとは限りません。
なぜなら、時代がものすごい早さで変わるからです。
昨日は通用していたが今日はもう通用しないことなんて「ざら」にあります。
失敗した時に考えて導き出した「修正力」の方がよほど価値があります。
考えて修正し続ければ大抵のことは解決できます。
一番問題なのは、「損しない解答」を貰うことで「考えない習慣」が身についてしまっている所にあります。
毎日なんでも良いので「考える」ことでいろいろな視点を養うことができますよ。